現代のクルマのチューニングにはコンピューターチューンが必要不可欠です!
現代のクルマはコンピューターによりほとんどの機能が管理されていますので、チューニングする際にはコンピューター(ECU)のリプログラミングが必要不可欠です。
アメ車におけるパワーアップ系のチューニングと聞くと、多くの人は吸排気系や点火系、燃料系などのパーツを交換するライトチューンや、ターボやスーパーチャージャーを装着する過給器系のチューニングを思い浮かべると思いますが、いくら高性能なパーツを装着しても、それらの機能を管理しているECU(エンジンコントロールユニット=コンピューター)の設定がノーマルのままでは効果は見込めません。
ここではナインレコードが行うECUのリプログラミング(=ROMチューン)の大まかな流れをご説明します。
ECUリプログラミング(ROMチューン)の方法は?
ナインレコードが行っているコンピューターのリプログラミングの手順は大まかには以下のような流れとなります。
- 1
- 依頼車両の点検及びオーナーとのディスカッション
- 2
- ダイノレース(4輪ローラーシャシーダイナモメーター)による1回目のパワーチェック
- 3
- デバイス(DIABLOSPORTやSCTの市販品)にプリインストールされているチューンデータをインストール
- 4
- 2回目のパワーチェック
- 5
- 車両の仕様に合わせたECUのリプログラミング(弊社オリジナルデータ作成)
- 6
- 3回目のパワーチェック
- 7
- 5と6を繰り返して最適なプログラムを構築し、実走行でチェックして問題がなければ納車
上記のメニューは基本的な流れを簡単にまとめただけで、実際には1と2の間でエンジンオイルやプラグの交換を行ったり、ECUのリプログラミングと並行してマフラーやエアクリーナーを社外パーツに交換したりする場合もあります。
また、5と6の部分では、燃料噴射制御を変更して燃料を濃くしたり薄くしたり、点火時期制御を変更して点火時期を早くしたり遅くしたり、電子制御スロットルのマップを変更したり、etc…。ログデータをもとにして色々な部分のデータを変更し、その都度パワーチェックを行います。そういった地道な作業を繰り返してセッティングを徐々に詰めていき、最終的にベ ストなプログラムを完成させるのです。
なお、ECUのリプログラミングによる効果は、過給器付の車両や排気量の大きな車両ほど大きくなります。
また、フルノーマル状態のクルマでもECUをリプログラミングする事でパワーはアップしますが、オーナーがはっきりと体感できるレベルでパワーアップするためには、ECUのリセッティングと同時に、エアクリーナー、スロットルボディ、ヘッダース、キャタライザー、マフラー、プラグ、プラグコードといった吸排気系や点火系のパーツを交換する事をお勧めいたします。
ECUのリプログラミングに限らず、チューニングを開始する前にはまずは担当者と入念な打合せをしていただきます。ご説明に納得いただいて初めて作業を開始します。
DIM-TECH社製DYNORACE(ダイナレース)という常時4輪をシンクロ回転させるローラー式『シャシーダイナモメーター』でパワー計測&りセッティングを行います。
ECUのリプログラミングを開始する前に、車両によってはエンジンオイルやプラグの交換をお願いする場合があります。ベース車両が正常な状態である事が重要だからです。
パワーチェックとリプログラミングを繰り返してセッティングを詰めます。シャシーダイナモメーター上でタイヤを回転させるので50km程度は走るので走行距離は伸びます。
ECUのリプログラミングは特殊技術です。コンピューターの知識や技術だけでなく、エンジンチューナー(メカニック)としての知識や経験、センスなどが必要になります。
パワー計測を行いながら作業するので、プログラム変更による結果が数値やグラフで一目瞭然。施行前と施行後のグラフを同一画面に表記しプリントアウトする事も可能。
完成したリプログラミングデータは、ディアブロやSCTといった市販のデバイスを使用してインストールします。このデバイスは納車時に使用方法を説明してお渡しいたします。
ECUのリプログラミングはシャシーダイナモメーター上で行いますが、完成データのインストールが終わったら、最終的に一度は実走行で問題がないかをチェックします。
ECUのリプログラミングはあくまでもソフト部分(最適化or効率化)のチューニングですので、大幅にパワーアップをする場合にはハード系のチューニングが必要となります。
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